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鼻息男って?
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「十二夜」という映画があります。 鼻息男はイイ映画だと思いますが、 大好きな場面を、一つだけ、書きます。 サー・トービーは館の主の叔父さんで、居候で、酔っ払いです。 でも、何かをちゃんとわかっている人です。 館の女中頭のマリアと、ほのかに、恋仲です。 館の主は、父と兄を続けて亡くしたオリヴィアです。 サー・トービーはお金持ちのサー・アンドリューを館に引き入れて、 オリヴィアに求婚させますが、非の打ち所なく"冴えない"人です。 だから、当然ですが、不首尾です。なにもかも。 ある晩、館の広い台所で、サー・トービーとサー・アンドリュー、 寝巻き姿のマリアと道化が四人で酒を飲みます。 これといった理由もなく。 そして、これといった理由もなく、歌が聴きたくなります。 だから道化は尋ねます。 「愛の歌にする? それともイイ人生の歌?」 聴きたいのはもちろん、愛の歌。 サー・トービーは即座に答えて言いました。 「愛の歌だよ、愛の歌!」 サー・アンドリューはそれに続けて言いました。 「そうそう、いい人生なんて知ったことか。」 情けない人の、唯一つの冴えたセリフかもしれません。 道化が唄いだします。 愛とはなんでしょう。 歌が終わっても、みんななかなかしゃべれません。 道化さえも。 台所に「若い人」は一人もいないのです。 寝台で眠る若いオリヴィアに、この歌はかすかにしか聞こえません。 本当に若い彼女の心に、この歌はかすかにしか響きません。 言葉のなかには、聴く人を選ぶ言葉もあるということでしょう。 サー・トービーは即座に「愛の歌だ」と言いましたが、 道化はもしかしたら、どっちの答えがかえってきても、 同じ歌を唄ったんじゃないかと、鼻息男は思いました。 "A love song"と"A song of good life"が同じになるっていうのが、 カッコいいんじゃないかと。 サー・トービーは、 道化のこの唄を聴いて動揺した心を鎮めるように、 ふたたび酒を呷り、騒ぎ始めます。 わかりやすい、かわいい人です。[ー、] 【華粋手帖 9 】 [トレバー・ナン] [十二夜][Twelfth Night] * ・ いつもの通りあてずっぽ訳ですが、相手はシェークスピアです。 いつもよりも相当余計に眉唾でお読みください。 今回いろんな本で確かめる時間的余裕がありませんでした。 あんまり間違えていたら、いつか直します。 ・ 道化の唄う歌はこんな歌詞でした。 What is love? 'tis not hereafter; [http://www.cs.cmu.edu/People/rgs/12night.html] [http://www-tech.mit.edu/Shakespeare/twelfth_night/full.html] ↑ こんなサイトがありました。ご参考まで。 ・映画そのものについてはこちらをご覧下さい。 イイ映画だと鼻息男は思いますが、自信はありません。とほほ。
by gyou-ten
| 2006-02-05 12:02
| 華粋手帖
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