前口上
検索
カテゴリ
以前の記事
2010年 07月 2009年 05月 2008年 07月 2008年 02月 2007年 12月 2007年 03月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2004年 02月 最新のトラックバック
ライフログ
鼻息男って?
紹介するとすれば…
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
(つづき)
「こころの」ボーナス ボーナスとは、ふつうは、なんらかの成果に対する「報い」と考えられる。 報いは、ふつうは、「カネ」で受け取る。 ここで「ふつう」というのは「世の中の多くの人は」という意味に過ぎない。 「こころの」ボーナスとは、だから、 カネで報いてほしくはないという意味にとることができるだろう。 ひとまずそういうことにしておこう。 キヨシ、シゲル、マサルの3人が3人とも「心のボーナス」をほしがっている。 そして、主人公はこの3人の望みを不当なものだとは思っていないようである。 3人はみな、これまでに達成した成果がある、と思っていて、 カネはともかく、その他の面で十分に報いてもらったとは思っていない。 だから、彼らに無形の報いが与えられていい、と主人公は考える。 …そうだろうか? この「こころのボーナス」で報われてしかるべきなのは、 同様に崖っぷちに立っているとされる彼ら3人の中では、 最初に登場する「キヨシ」だけではないだろうか。 だってそうだろう? 自棄を起こした、成長していない「大人」に報いる意味は? やり遂げたこともなく迷うばかりのアフロに報いる意味は? 素直に読んでみると、シゲルとマサルには、 報いるべき過去の成果があるとは、あまり思えない。 その意味で「キヨシ」と「シゲル・マサル」を別扱いできそうだ。 だが、主人公は三人にボーナスをと歌っている。 なぜだろう。 「キヨシ」についてもう一度考える。 この歌には三つの隠喩が登場する。 ・"風の隠喩" ・"雨の隠喩" ・"夜の隠喩" どれも忌野清志郎というバンドマンが多用する隠喩である。 隠喩そのものについてはあらためて書かなければならないが、 上のどれもが否定的な意味合いを与えられている。 「こころのボーナス」にはそのすべてが登場し、 そのどれもが「キヨシ」に割り当てられている。 歌われている「キヨシ」の経験を想像でおぎなってみよう。 ・友達を称する人々。 ・ファンと呼ばれる人々。 ・人気(にんき)という形のないものに翻弄された経験。 ・すべての努力が「徒労」だったとしか思えない経験。 そんな「キヨシ」に差し出すなら、 あなたはどんなボーナスを用意するだろうか。 「キヨシ」がこころのボーナスをほしがっているときに。 (つづく) 【忌野清志郎さんの歌・目次】
by gyou-ten
| 2005-05-18 06:07
| 忌野清志郎
|
ファン申請 |
||