前口上
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「目出度さも ちうくらゐなり おらが春」 雨上がりの夜空に この雨にやられて エンジンいかれちまった おいらのポンコツ とうとうつぶれちまった どうしたんだ、ヘヘィ ベイベェ ……(1) バッテリーはビンビンだぜ いつものようにきめて ぶっとばそうぜ そりゃぁひどい乗り方 したこともあった だけどそんなときにも おまえはしっかり どうしたんだ、ヘヘィ ベイベェ ……(2) 機嫌なおしてくれよ いつものようにきめて ぶっとばそうぜ おぅ、どうぞ勝手に降ってくれ ポシャるまで (a) うぅ、いつまでつづくのか見せてもらうさ こんな夜におまえに乗れないなんて こんな夜に発車できないなんて こんなこといつまでも 長くは続かない いいかげん明日のこと 考えた方がいい どうしたんだ、ヘヘィ ベイベェ ……(3) おまえまでそんなこというの? いつものようにきめて ぶっとばそうぜ (間奏) おぅ、雨上がりの夜空に輝く (b) うぅ、雲の切れ間にちりばめたダイヤモンド こんな夜におまえに乗れないなんて こんな夜に発車できないなんて おまえについてるラジオ 感度最高 すぐにいい音させて どこまでもとんでく どうしたんだ、ヘヘィ ベイベェ ……(4) バッテリーはビンビンだぜ いつものようにきめてぶっとばそうぜ おぅ、雨上がりの夜空に流れる (c) うぅ、ジンライムのようなおつきさま こんな夜におまえに乗れないなんて こんな夜に発車できないなんて **** おぅ、雨上がりの夜空に吹く風が (d) うぅ、早く来いよと俺たちを呼んでる こんな夜におまえに乗れないなんて こんな夜に発車できないなんて いきなり【わきみち】 代表曲であるだけにさまざまな音源に収録されているが、その歌詞の全体が聴けるものを私は持っていない。ここに掲げた歌詞はいわば寄せ集めである。この歌では何が歌われているのだろうか。 歌の主人公を想定して考えてみる。 ある異変 愛車の調子がおかしい。 この雨のせいだと主人公は考える。 これまでの暮らし方の継続を主人公は望んでおり、 この異変も単なる気分の問題と主人公は考えたがっているが、 どうやら事態はそれほど単純ではないようだ。 「こんなこといつまでも 長くは続かない」 「いいかげん明日のこと 考えた方がいい」 昂奮した人に冷や水を浴びせるような厳しい発言。 主人公のこれまでの暮らし方が、 刹那的で無軌道であるといわんばかりの「大人びた」物言いだ。 当然ながら、主人公の驚きは大きい。 愛車の調子がおかしいだけと思っていたのに、 こうしたコトバがきこえてきては穏やかでない。 「どうしたんだ」という同じコトバの意味合いは (1)(2)と(3)とで異なっている。 おまえまで 「おまえまで」である。 これが初めてではないのである。 いままで周囲から言われていたことだが、 信頼していた「おまえ」にも同じことを言われてしまった。 もちろん驚いてはいるだろうが、同時に「やっぱりか」 という感情も含まれているのではないかと思う。 「ポシャるまで」「どうぞ勝手に降ってくれ」、 「いつまで続くのか見せてもらうさ」と言っていた主人公。 その強気な姿勢に翳りをもたらすのが、この発言である。 つまり、主人公が信頼を寄せる 「愛車」…「相棒」…「おまえ」がついに弱気になった、これが今夜の異変の肝腎なところである。 原因は「この雨」。 前途に希望を失わない主人公と、 彼を信じる「おまえ」の二人の関係に変化が生じたのは、 強く降り続くこの雨のせいである。 才能を信じて努力する人には、圧倒的な自信があるだろう。 しかし同時に、自己に対する客観的な観察も怠らないだろう。 主人公には、自然な流れとして、 強気と弱気が同じくらいの比率で同居している。 その自信も不安も、主人公を信じる「おまえ」の存在によって、 前へと進むチカラに換えられている。 こうした好循環をもたらしているのは、主人公自身と、 主人公に信頼をよせる相棒(恐らくは異性)の存在である。 今夜の異変は、この二人の緊密な関係が変化し、 いままでの好循環が絶たれる予感である。 頼みの綱の「おまえ」までもが将来に不安を抱き始めた。 あるいは不安を口にした。 それほどに主人公をめぐる状況は悪化した、 あるいはどん底が続いている、と読み取れる。 主人公には100%の自信があるわけではない。 当然内心に不安は抱いている。 いくぶんかの現実逃避もしてきただろう。 「いつものようにキメてぶっとば」すことで、 つらい現実から目をそむける瞬間もあったろう。 信頼する相棒が自分を信じてくれるからこそ、 自分も自分を今まで信じ続けることができた。 その相棒が初めて夢から覚めろと言った。 「ひどい乗り方」をしても(つまり、つらい毎日でも) 不満を漏らさなかった相棒が。 現実に押しつぶされそうになっている毎日。 昨日の夜も今日の夜も。 そんな夜には互いの絆を確かめ合うことで 一日一日命をつなぐように暮らしてきたというのに。 今日に限ってどうして。 いつ挫けても不思議ではない主人公の支えが 今夜本当に挫けてしまうなんて。 この予感を味わうかのように、間奏がはいる。 この曲の間奏はここに入れるのが一番いい。 あわいよろこび 雨が上がる。 雨上がりの夜空が主人公と愛車の目の前にあらわれる。 それは、本当に雨が上がったのかもしれないし、 もしかすると主人公の想像かもしれない。 雨あがりの夜空には、…「雲の切れ間にちりばめたダイヤモンド」が輝くだろう。 雨あがりの夜空には、…「ジンライムのようなお月様」が流れるだろう。 雨あがりの夜空には、…「早く来いよと俺たちを呼」ぶ風が吹くだろう。 「この雨」さえやんでしまえば。 それなのに、雨が上がる前に「相棒」は主人公から離れてしまうらしい。 主人公のもとを立ち去ってしまうらしい。 雨が上がったあとの素晴らしい夜に、 絆を確かめあってきた「おまえ」がいない。 この曲はRCサクセションというバンドが(今で言う)ブレイクするきっかけとなった。 歌の内容と見比べてみるならば「妙なる偶然」と言えるかもしれない。 雨は上がる。 雨上がりをいちばん喜べるのは、降られた人にちがいない。 主人公のそばに彼女はおらず、その喜びは淡い。 「ちうくらゐ」のよろこびと言ったら、一茶は怒るだろうか。[ー、] [忌野清志郎][RCサクセション][雨上がりの夜空に][Rhapsody] [RHYMESTER][雨上がりの夜空に35] 【忌野清志郎さんのもろもろ】 2005/05/04 一部修正 2005/08/16 標題変更+一部修正 2005/10/20 標題変更+かなり修正 #
by gyou-ten
| 2005-04-16 06:49
| 忌野清志郎
ブログのブームというのは、ある人によると、
もう過ぎてしまったのだそうである。 それは去年だったらしい。 しかし、私は今日から始めるのである。 数多くの人の目に触れるかもしれないネット上で文章を書くことを これまではむやみに避けてきた。 掲示板などの「荒らし」、 匿名性を濫用した不穏当な活動を見聞きしては、 恐ろしいことであると思っていた。 しかし、コトバは誰かに聞かれるためにある。 私が特に孤独な暮らしをしているわけではないが、 日々の暮らしの中で声にのせられるコトバは、 胸の中を往き来するうちの十分の一にも満たないだろうと思う。 それは、よくよくみれば毎日が意外に刺激に満ちていて、 なにかと心を動かされているあかしである。 えぇ、と、嫌な思いをすることは多めかもしれない。 はぁ、と、呆れかえったりする日もあるだろう。 でも、おぉ、と、目を見張ることもたまにはある。 あぁ、と、月を眺め遣り、星を見渡し、 天を仰ぐときがあるのである。 今日私は思い立ってこのページをつくった。 これを吉日と思わずしてどうなろう。 これから私は、心を動かされるたびに、天を仰ぐたびに、 ここにコトバを置いてゆくことを想い出す。 そういう場所を得たことを幸せに思うだろう。 さしあたりは自分のために書かれたコトバが、 もしなんらかのしあわせな偶然の力で誰かの胸に届いたなら、 それはとても美しい。 It's all about love っていうやつである。 ひとまずはそういうこころづもりでいようとおもう。 どうか、よろしく。[ー、] 【追記】20050607 整頓、標題変更 #
by gyou-ten
| 2005-04-15 09:39
| 仰天、それは初体験
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